- ポスト
- みんなのポストを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷
間もなく芸術の秋。古い寺院や紅葉に染まる深山幽谷も多い奈良の地には、洋の東西を問わずクラシックな音楽や楽器が似合いそうだ。御所市柏原の古い住宅街に、全国に知られるクラシックギターの名工がいると聞いて工房を訪れた。【稲生陽】
職人は丸山利仁さん(64)。元々、機械メーカーの設計技術者だったが、48歳で早期定年退職した。自宅の敷地に「丸山手工ギター工房」を構え、全て手作業でギターを作り続けている。
「これはクラシックギターで、一般的な欧州産のスプルース材(マツ科の針葉樹)。似ているように見えても、鉄弦を使うフォークギターに使われる米国産のウエスタンレッドシダー(ヒノキ科)とは違うんだ」。原材料の木板や加工途中の部品を示して説明してくれた。
この記事は有料記事です。
残り923文字(全文1245文字)