東京の「寿司が旨い魚屋」5選。寿司屋より良いネタに出合える店も！

絶品にぎりには大トロ、中トロも！都内最強説がある『勝田商店』の「にぎり寿司」（中野）

　まず最初は中野ブロードウェイの地下に店を構える『勝田商店』。当初は1店舗のみだったところが、近年もう1店舗増え、さらに「寿司専門」の『鮨かつた』も出店。中野ブロードウェイ地下の名物店となっています。

　この『勝田商店』の魚は、寿司専門店もこっそり仕入れに来ることもあるほどのネタの良さに加え、比較的安価で、スーパーにも負けないお手頃価格が魅力。毎日通っても全く飽きないお店です。筆者個人的には、都内最強の魚屋ではないかと思っています。

　この『勝田商店』では鮮魚に並んで寿司類も陳列されています。これは同店仕入れの鮮度抜群のネタを使い、『鮨かつた』でにぎられたもの。特にマグロに定評がある『勝田商店』ですが、今回購入した「にぎり寿司」にも大トロ、中トロがバッチリ入っています。もちろん鮮度抜群のトロットロ。頬が落ちる美味しさでした。

　また、白魚、ホタテ、カンパチ、イクラといった店頭でも並ぶ、その日仕入れの鮮度抜群のネタが惜しみなく握られており、これらもまた絶品揃い。仕入れ次第でネタの内容は変わってくるはずですが、都内最強の魚屋『勝田商店』の寿司もまた、「魚屋の寿司」のトップを走っているようにも感じました。

コスパに優れた良心詰まった『ナカムラ水産』の「にぎり寿司」（中野）

　続いては、『勝田商店』と同じく中野ブロードウェイの地下に店を構える『ナカムラ水産』の寿司をいただきます。至近距離で『ナカムラ水産』『勝田商店』という2大魚屋が軒を連ねており、両方を見て買い揃える楽しさがあるのも中野ブロードウェイの地下の良いところです。

『勝田商店』の「にぎり寿司」が9貫＋玉子で税込1500円だったのに対し、『ナカムラ水産』は、11貫入りで1000円。中には数百円台からの海鮮丼やにぎりセットなどもあり、高価なイメージのある「魚屋の寿司」の中でも、コストパフォーマンスの良さを実現しています。

　もちろんネタの鮮度も抜群で、繊細なシャリの味も専門店に勝るとも劣りません。特に今回食べた11貫入りの「にぎり寿司」はウニ、中トロ、イクラ、赤貝、ホタテ他の高級ネタばかりをラインナップ。鮮度抜群の美味しいにぎり寿司を、遠慮なくお腹いっぱい食べたい際にもってこいの店と言って良いでしょう。

質実剛健ストイックなお魚天国！『魚の北辰』の「にぎり寿司」（阿佐ヶ谷）

　続いて向かったのは、JR阿佐ヶ谷駅に直結するショッピングモール「ビーンズ」の中に入る、知る人ぞ知る魚屋『魚の北辰』。前述の、中野ブロードウェイの『勝田商店』『ナカムラ水産』に比べれば、割高感は否めない一方、魚種が豊富で鮮度でも負けていません。旬の魚はもちろん、他店ではあまり見かけない地方の魚などが並ぶこともあり、独自の仕入れ術をもって展開している店なのかもしれません。

　この『魚の北辰』の寿司の中で、今回テイクアウトしたのは「にぎり寿司セット」という10貫＋玉子のセットで、価格は1598円。正直、寿司も少々値が張る印象ではありますが、食べて納得。ネタ個々の鮮度はもちろん、シャリも実に繊細で奥ゆかしい江戸前にぎりの技術を反映しているように感じました。

　また、前述の通り、寿司でもレアネタが握られることもあり、取材時はサヨリのにぎりも入っていました。テイクアウトの寿司で珍しい魚種のにぎりをいただけるのも「魚屋の寿司」ならではですね。